2019/12/13

補助金と助成金は、事業を支援するために国や自治体から支給されるお金のことです。

銀行融資の場合は借りたお金を返済する必要がありますが、補助金と助成金は返済の必要がありません。

経営者や事業主の中には「自分の場合はのどちらを申請すればいいのか」と、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

そこで補助金、助成金の違いと共通点をまとめてみました。

自分が今おこなっている事業にはどちらの給付金への申請が向いているのか、参考にしてみてくださいね。

補助金・助成金の違い

補助金と助成金は、国や自治体から支給されるお金のことで、いずれも返済の義務がありません。

自治体によっては、補助金と助成金には明確な区別がない場合もあります。

しかし、国単位で補助金と助成金を見てみると、以下のような違いがあります。

  補助金 助成金
管轄 経済産業省 厚生労働省
対象 ・事業革新
・新製品
・新技術 等
→モノに関すること
・雇用改善
・新規雇用
・キャリア形成 等
→ヒトに関すること
受給基準 ・一定の条件を満たす
・審査を受けて突破する
・一定の条件を満たす
・雇用保険に加入している
審査の有無 審査あり 要件を満たせば原則受給
申込期間 短期(1ヶ月程度)公募 長期間
財源 税金 雇用保険
実績報告    

項目ごとに詳しく見てみましょう。

補助金の管轄は経済産業省で助成金は厚生労働省

  補助金 助成金
管轄 経済産業省 厚生労働省

補助金は主に経済産業省が管轄しています。

補助金を受け付ける窓口は、経済産業局や商工会議所が多く見られます。

一方で助成金は厚生労働省管轄の制度であり、雇用に関する労働局やハローワークが中心です。

補助金は「モノ」、助成金は「人」に関することが対象

  補助金 助成金
対象 ・事業革新
・新製品
・新技術 等
→モノに関すること
・雇用改善
・新規雇用
・キャリア形成 等
→ヒトに関すること

補助金とは、国や地方公共団体で掲げられた政策を推進するための給付金です。

政策に合った事業をおこなう事業者に向けて給付されます。

つまり受給対象になるためには、国や自治体でどのような政策を掲げられているのかを知った上で、補助金申請をすることが大切。

補助金支給のポイントは、創業や設備投資、IT投資などモノへの投資に対して支給されること。

いっぽう、助成金は主に雇用に関する事業をおこなったことで支給されるお金のことです。

対象となる例は、助成金受給の対象となる労働者を雇用した場合や、定年年齢を引き上げた場合です。

自社が今おこなっている雇用対策や人事制度に合った助成金を選んで申請する必要があります。

社員採用やキャリア形成、定年引き上げ等ヒトへの投資に対して支給されるのがポイントです。

助成金は雇用保険に加入必須・補助金は審査がある

  補助金 助成金
受給基準 ・一定の条件を満たす
・審査を受けて突破する
・一定の条件を満たす
・雇用保険に加入している
審査の有無 審査あり 要件を満たせば原則受給

助成金は要件を満たすことで原則受給できます。

条件の厳しさは応募する助成金によって異なります。

現在取り組んでいる雇用事業が助成金をもらう条件にあっているのか、無理な施策をしていないか確認しましょう。

一方、補助金は公募で受け付けられています。

助成金と違って、補助金は応募して選考に通らなければ受け取ることができません。

選択する補助金によって倍率も異なるので、人気の補助金は審査を通過するのが難しいこともあります。

補助金の申込期間は1ヶ月程度と短い

  補助金 助成金
申込期間 短期(1ヶ月程度)公募 長期間

助成金は長期間にわたって申請を受け付けている反面、補助金は公募制度のため特定の短い時期しか応募できません。

自分に必要な補助金の申請期間が始まったら、早めに申し込むようにしましょう。

補助金の財源は税金・助成金の財源は雇用保険

  補助金 助成金
財源 税金 雇用保険

事業主負担分かつ雇用保険二事業の雇用保険料が助成金の財源となります。

事業主が負担する雇用保険料を主な財源としています。

そのため雇用保険適用事務所の事業主は、助成金を活用する権利があるのです。

積極的に活用していきたいですね。

補助金は実績報告が必要

  補助金 助成金
実績報告    

補助金では補助対象事業が終了した後、実績報告書として証憑(しょうひょう)を提出する必要があります。

証憑とは、補助金の給付が決定した事業者が、契約・発注、納品、支払の際に提出しなければならない書類のことです。

一般的に必要な証憑は以下のとおりです。

事業段階 必要な支払証憑
契約・発注 契約書、発注書、注文書
納品 納品書、導入通知書
支払い 領収書、支払い明細

証憑提出の有無は補助金によって異なりますが、特にIT導入補助金では必要書類を準備します。

補助金と助成金の違いがわかったところで、それぞれの特徴を見ていきましょう。

審査に通って採択されたらもらえるのが補助金

補助金とは、主に経済産業省が管轄している給付金のことです。

条件を満たすだけで給付されるお金から、審査を受けて通過するともらえるお金まであって、条件はさまざまです。

採択率は100%から数%と公募先によって異なるため、条件を満たしていても倍率によってはもらうのが難しい補助金もあります。

補助金は一般的に公募期間が短く、年に数回のみの募集が多いです。

自分が希望する補助金の応募できる期間をしっかりと把握してくださいね。

また補助金を受ける場合には、事業期間が終了後に報告書や補助金を目的通りに使ったという証明・支払い証憑の提出が必要です。

資金の使い方に問題があれば、補助金が支払われないこともあります。

最初の事業計画はしっかりと練りましょう。

一定の条件を満たすことでもらえる助成金

助成金とは、主に厚生労働省管轄の返済不要のお金のことです。

条件を満たした上で助成金申請をすれば、ほとんどの場合に返済不要の助成金が支給されます。

助成金が返済不要なのは、法人代表者や事業主が払っている雇用保険料を財源としているから。

納めている保険料が元となっているのが助成金なので、事業者は助成金を活用したいところです。

要件を満たすことで支給されると聞くと、助成金の受給が簡単に聞こえるかもしれません。

ただし、応募する助成金によっては書類審査が非常に細かく満たすのが難しいものもあるので、書類準備はしっかりとおこないましょう。

補助金と助成金の共通点

補助金と助成金には共通点があります。

・返済の必要がない
・必要な資金は後払い

共通点を説明していきます。

返済の必要がない

補助金と助成金の共通点であり、最大のメリットと言えるのが、原則返済の義務がないということ。

通常、銀行融資や金融ローン等でお金を借りると借りた分とその利子を合わせた金額を返済しなければなりません。

一方で補助金や助成金は返済の必要がないので、純粋に手持ちの資金が増えることになります。

必要な資金は後払い

補助金や助成金は基本的に後払いで受け取ります。

つまり最初の事業資金は自分で用意する必要があるということ。

自分で集めた資金を雇用改善などの目的に使った後、補助金や助成金を申請して給付金を受け取ります。

そのため申請後、実際に受給できるまでには半年から1年かかります。

補助金や助成金のメリットとしては返済の必要がないことが上げられますが、実際に受給できるまでに時間を要するのがデメリット。

すぐに資金調達をしたい場合は銀行融資等を検討しましょう。

まとめ

補助金と助成金は、どちらも国や地方公共団体から事業者に対して給付される返済不要のお金です。

広くは補助金と助成金が区別されないこともあり、どちらも同じ給付金とくくられることも。

しかし、特に国における補助金と助成金では以下のような違いが見られます。

「モノに対する事業」には、経済産業省が管轄の補助金が給付されます。

補助金はたいていの場合が公募制のため、場合によっては倍率が高くなることもあります。

「ヒトに関する事業」には、厚生労働省管轄の助成金が給付されます。

返済不要というのはメリットのように感じますが、あくまでも後払いであることを忘れないでください。

補助金 助成金
「モノに対する事業」には、経済産業省が管轄の補助金が給付。
補助金はたいていの場合が公募制のため、場合によっては倍率が高くなることも。
「ヒトに関する事業」には、厚生労働省管轄の助成金が給付
返済不要というのはメリットのように感じますが、あくまでも後払いであることに注意。

背伸びをせず今の事業にあった補助金や助成金を応募することで、給付される可能性が高まりますよ。