2018/12/11

フリーランスで仕事している人の中には、屋号を使用している人もいます。

屋号はフリーランスに必要不可欠というわけではありませんが、屋号を持つことで得られるメリットもあります。

今回は屋号のつけ方やメリットなど、フリーランスと屋号に関する基礎知識を解説します。

フリーランスと屋号

フリーランス・個人事業主の屋号は、法人で言えば会社名(商号)に相当するものです。

個人事業主の屋号は、商号ほどめんどうなルールや決まりなどがなく比較的に自由につけることができます。

そもそも屋号とは?

屋号は、個人事業主であるフリーランサーが利用できる自身のブランド名と考えてください。

個人でも屋号を長く利用していれば取引先や顧客にも定着し、事業をブランド化をすることができます。

商号が持てるのは法人のみ

法人は法務局に商号としての企業名を登記する必要があり、その届出時に企業名を登録することができます。

商号は法人だけに認められているので、フリーランスのような個人事業主は基本的には個人名で事業を行うことになります。

個人でも名乗ることが認められているのが「屋号」で、これを使用することで取引先や顧客に会社と同等だというアピールや印象づけをすることができます。

屋号をつけるときのルールは5つ

屋号は商号のように登記するわけではありませんが、ルールを守って屋号をつける必要があります。

屋号をつける場合のルールは以下のとおりです。

事業内容を明確に表す
アルファベットや数字の使用〇
○○株式会社や○○銀行など法人と誤解される屋号×
商標登録されている名前(類似している名前)の使用×
同業他社と同じ名前は×

商標や同業他社との被りは特に注意

屋号は同業者と区別するためにつけるという意味もあるので、すでに存在している名称は避けるようにしてください。

特に商標登録している名称に類似した屋号を使用すると、訴訟に発展する可能性もあるので注意しましょう。

被りがないか正確に調査するには法務局の「オンライン登記情報検索サービス」を利用してください。

屋号はどうやって登録するのか

法人が会社名を登記するのとは違い、屋号は登記・登録の必要がありません。

屋号を届け出る方法としては、個人事業の開業手続きがあります。

個人事業を開始したときに税務署へ提出する開業届には、屋号を記載できる欄があります。

屋号は複数持てる

複数の事業をするケースや事業替えのケースは、個人事業主ではめずらしくありません。

この場合も必ず届け出する必要はなく、事業に合わせた屋号を使い分けるということも可能です。

確定申告も事業別に申告するわけではないので、確定申告時に新しい屋号や追加の屋号を記載しておけば問題ありません。

屋号は変更できる

開業届に記載した屋号は変更できます。

この場合も別段、登記や登録の必要はありません。

屋号を変更したという公式な記録を残したいのであれば、もう一度開業届出書を提出して備考欄に屋号変更の旨を記載しておきましょう。

フリーランスが屋号をつけるメリット

先にお伝えすると、フリーランスが屋号をつけるデメリットは一切ないです。

その一方で、屋号をつけることには以下のようなメリットがあります。

・事業内容を明確にして専門性の高さをアピールできる
・法人化の際に屋号を社名にすれば信用を引き継げる
・法人と対等という印象付けができモチベーションが維持できる
・屋号付きビジネス口座の開設
・屋号付き事業用クレジットカードの作成

事業内容を明確にして専門性の高さをアピールできる

フリーランスとしてどんな仕事をしているのか、それを明確に表す屋号をつければ、取引先にその専門性の高さを想像させることができます。

個人名義だけでは、その人が一体どんな事業をしているのかがわからず、初見の取引先は少なからず不安を覚えることでしょう。

屋号で事業内容を明確に表すことができれば、初見の取引先も安心ですし、取引もスムーズに進行していきます。

法人化の際に屋号を社名にすれば信用を引き継げる

しかし長く事業を展開すればするほど、実績とともに屋号も定着して信用力も大きくなります。

将来、事業が拡大して法人化を考えるときに、屋号を社名にすることで個人事業主時代の信用力をそのまま引き継ぐことができます。

法人と対等という印象付けができ自身のモチベーションが維持できる

フリーランスでも取引先と契約を結ぶときに署名捺印をすることがもちろんあります。

取引先相手が法人の場合、並べて署名をすると住所と個人名だけではバランスが悪く、引け目を感じるかもしれませんが、屋号があれば法人名ともバランスが取れ、対等な取引だという印象を受けます。

これはもちろんイメージの問題なので、実際の取引や契約の効果にはまったく関係ありません。

しかし、長く事業を続ける上でモチベーションが下げない効果も期待できます。

屋号付きのスタンプも作ると契約書類もスムーズに締結できるのでより効果的です。

印鑑についても実印や銀行印、認印だけでなく屋号の角印を作っておくと、請求書の作成などに利用できます。

屋号付きビジネス口座の開設

個人名義の口座で取引してもまったく問題ありませんが、屋号がついた事業用口座を開設するといろいろなメリットがあります。

たとえばビジネス用口座を開設して個人口座と分けることで、確定申告直前になってから事業用と個人の支出を振り分ける必要がなくなります。

また取引先に振込先口座を伝えるときも、個人口座に比べて屋号付きのビジネス口座は信用力が高くなります。

屋号付の銀行口座開設ができる銀行としては、PayPay銀行のビジネスアカウントが定番です。

フリーランス、個人事業主の方も事業用口座が開設でき、審査はありますが、本人確認書類と事業の実態がわかるホームページがあれば屋号付きの口座を持つことができます。

屋号付き事業用クレジットカードの作成

ビジネス口座が開設できたらさらに一歩進んで、屋号付きの名義でビジネス用のクレジットカードも作ってみましょう。

引き落とし口座をビジネス口座にすれば、口座名義人が個人の個人カードとビジネスカードを使い分けるだけで、経費の振り分けが簡単になります。

屋号付きクレジットカードなら領収書にも屋号が入りますので、個人利用と経費利用の区別が付きにくいというデメリットが解消されます。

さらにクレジットカードで経費を決済することでポイントが貯まり、ポイント交換で経費の節約にもつながります。

下記のビジネスカードは申込時に屋号を申し出ることによって、「上段に屋号、下段に個人名」が表示されるクレジットカードが発行できます。

カード名 入会金 年会費 必要書類
JCB一般法人カード 無料 1,250円
※初年度無料
・銀行口座の口座番号が確認できる書類
・本人確認書類
三井住友ビジネスカード for Owners クラシック 無料 1,250円
※オンライン申し込みで初年度無料
本人確認書類のみ

どちらのビジネスカードも日本を代表する銀行系のクレジットカード会社で、安心して利用することができ、国内ではステータスも高いクレジットカードです。

まとめ

フリーランスが屋号を利用するメリットはおわかりいただけたでしょうか?

個人事業主の中でもフリーランスは一人で仕事をしているケースが多く、なかなか信用力をつけることが難しくなります。

しかし、フリーランスでも屋号をつけることにより、ビジネス口座の開設や、法人カードの利用にも活用でき、信用力を高めることが可能です。

これから独立して開業する方も、すでに開業しているけれども屋号をつけていない事業主の方も、この機会に屋号を検討してみましょう。

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