2019/09/19

会社にとって資金繰りとは、人間にとっての輸血と同じです。

人間誰だって、血の巡りが悪くなれば、身体に支障が出ますよね?

会社も同様に、資金の巡りが悪くなると、経営に支障が出てしまいます。

ここでいう資金とは、現金や預金、有価証券など、すぐに支払いや決済に利用できるお金のことです。
資金の巡りが悪化して経営に支障を出さないために、経営者は、様々な場面において最適な資金繰りの方法を把握しておかなければなりません。

そこでこの記事では、資金使途別に最適な資金繰りの方法を紹介していきます。

どんなときに、どんな資金繰りが最適なのかがわかれば、会社の血液循環も正常を維持できるようになり、経営がもっと上向いていきますよ!

資金繰りが必要な理由

中小企業でも個人事業主でも業種によって資金繰りが必要でない場合もあります。

そもそも資金繰りはどのようなときに必要になるのでしょうか?

現金商売は資金繰り不要

消費者を相手に小売業を営んでいる場合、まったく必要ないとはいえませんが、ほとんど資金繰りを気にする必要はありません。

なぜかというと、売上がほとんど現金なので、その現金を仕入れに回すことができるからです。

つまり不定期に設備の老朽化によって資金調達が必要になることはあっても、常に資金繰りが必要にはなりません。

小売店や飲食店、不動産のあっせん・紹介業等は資金繰りがほとんど必要ないのです。

資金繰りが常に必要なのは仕入れをしてさらに取引相手に卸すといった卸業者など企業を相手に事業をしている事業者です。

企業同士の取り引きでは売掛金・買掛金の発生が多いので、常にその間をつなぐ運転資金が必要となります。

開業資金・設備資金はどの業種も必要

資金繰りが必要なのは運転資金だけではありません。

開業に伴う資金や設備資金は一時的であってもどの業種の事業でも必要となる事業資金です。

事業資金イメージ

小売店であっても店舗の購入・賃貸、開業前の仕入れ資金などは必要です。

これらをまとめて開業資金とするとかなりまとまったお金を調達しなければいけません。

そのため運転資金と設備資金はまったく違う目的で、性質が違います。
つまり最適な資金繰りの方法も異なるということを認識しておきましょう。

まずは運転資金を計算する

最適な資金繰りの方法を見つけるためには、事業をすすめる上でどれくらいの運転資金が必要なのかは把握しておく必要があります。

簡単に計算するには次の計算式を使ってください。

経常運転資金 =(売掛金+棚卸資産) - 買掛金

売掛金は売れた商品の中で現金化されていない金額、棚卸資産は在庫商品の金額、買掛金はまだ支払いが済んでいない仕入れ資金のことです。

企業同士に取引では、互いに締め日と支払日・入金日を取り決めして代金の支払いをします。

例えば、毎月月末までに売上金額を締め切って、まとめて2ヶ月後の月末に支払うというようにするのです。

そのため売れても現金になるのは数ヶ月後(売掛金)、仕入れしても支払うのは数カ月後(買掛金)になります。

これはお金がないから売掛や買掛にするという意味ではなく、その都度精算していては経理処理も面倒で、振込手数料もかかるのでそれを避けるという意味があります。

しかし、売掛金回収や買掛金支払のタイミングは取引先によって違うので、常態的に運転資金が必要となるのが一般的です。

そのため、資金繰りを行う前に、まずは常に必要となる運転資金(経常運転資金)を計算しておくことが重要となります。

そのあとで、資金使途に応じた最適な資金繰りの方法を選ぶようにしてください。

 

では続いて、資金使途別に最適な資金繰りの方法を見ていきましょう。

資金繰りの方法

資金繰りの方法としては、日本政策金融公庫か銀行からの借入が最も一般的です。

しかし、それ以外にも資金繰りの方法はあります。
幅広く資金調達するためにもいろいろな方法を覚えておきましょう。

どの事業資金が必要かによって最適な資金繰りは変わる

どの事業資金が必要かによって、事業資金の最適な借り先は異なるため、まずは必要な事業資金がいったいなんのためのお金なのかを再確認しておきましょう。

例えば、「来週が仕入れ先の支払日なのに、納品先の支払い遅れて現金が足りない…」という状況で資金繰りを行うなら、申込から借入までに2週間ほど時間がかかる銀行融資ではなく、最短即日~3日で借入できるビジネスローンが最適です。

開業仕立ての個人事業主が、事業をはじめてしばらくの運転資金を拡充するために資金繰りをするのなら、日本政策金融公庫を利用するのが最適です。

資金繰りの方法を紹介してきましたが、最も重要なのは必要な資金に合わせて適切な資金繰りをするということです。

それではどの資金調達方法がどんな資金使途に向いているのかご紹介しましょう。

創業資金は公的資金を利用

会社創設や開業する場合は高額な設備資金などが必要となります。

その場合は低金利や返済の必要がない日本政策金融公庫からの借入や助成金・補助金を利用しましょう。

日本政策金融公庫からの借入

日本政策金融公庫や銀行などの金融機関から低金利で借入するのが、最も安全な資金繰りの方法です。

日本政策金融公庫は、銀行やノンバンクの金融機関と比較して、最も低金利で借入できるので、第一の選択肢として検討しましょう。

次に検討するのは銀行などの金融機関。この際、メガバンクよりは地元に密着した小規模の金融機関のほうが借りやすくなります。

特に個人事業主にとって大手銀行は敷居が高いですよね。

銀行に融資を依頼すると、担保も求められることが多いので、まずは地元信用金庫や信用組合などから始めることをおすすめします。

個人事業主は、事業が大きくなり法人化も検討するようになってから、大手銀行で借入を検討しましょう。

補助金・助成金の活用

国や地方自治体では補助金や助成金の制度があります。

これらは融資とは違い、もらえるお金なので返済の必要もなく積極的に活用したほうが良い方法です。

助成金や補助金は趣旨にあっていれば誰でも申込みができますが、補助金の場合は公募形式が多く、予算も限られているので必ず支給されるわけではありません。

これに対して助成金は趣旨に沿った申込みで書類も整っていれば必ず支給されるので検討してみましょう。

自己資金や自己資本が豊富であれば別ですが、なるべく金利負担を少なくする意味でも公的資金の活用は重要です。

日本政策金融公庫には創業資金を対象とした融資制度もあり、補助金も創業資金を対象としたものがあるのでチャレンジしてください。

 

担保があれば設備資金の調達に銀行融資も有利

不動産などの担保があると銀行融資も審査の通過の可能性も高くなり、金利も優遇されます。

担保となるのは不動産だけではなく債権、預金、売掛債権なども対象となるので銀行融資担当者に相談してみましょう。

担保物件があれば高額な融資や長期返済も可能なので、設備資金など高額な資金繰りに利用しましょう。

意外なところでは在庫(棚卸資産)などの動産も担保となります。

日頃から在庫管理をしっかりしていれば、担保物件として活用できるかもしれません。

 

季節的な運転資金はメインバンクを利用するかビジネスローンを短期利用

毎年一定の時期に必要となる運転資金もあります。

賞与など人件費の補填や季節によって大きな売上が見込まれるための仕入れ資金などです。

設備資金イメージ

このように必ず必要となる運転資金はあらかじめ準備しておく必要があります。

取引銀行を絞ってメインバンクを作り、ふだんから融資担当者に相談しておくのもひとつの方法です。

メインバンクになり事情もよくわかっていると銀行でも融資がしやすくなります。

そのためには取引金融機関をひとつにして信用を築いてメインバンクに作るように心がけましょう。

また、資金繰り表をふだんから作成しておくというのは、資金計画をしっかりするという意味でも有効な手段です。

ノンバンク系ビジネスローンは短期利用

急な資金ショート・資金不足やつなぎ資金などはノンバンクのビジネスローンが便利です。

高金利になるので返済計画は短期にして、それほど高額な利用はしないようにしましょう。

何度も利用するということを考えるとカードローン形式が便利です。

ビジネスカードローンは利用実績があると金利も引き下げられ、カード利用枠も大きくなります。

オリックスVIPローンカードBUSINESSは比較的低金利で、生活資金にも利用できるので個人事業主にはおすすめのビジネスカードローンです。

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売掛債権があればファクタリングも検討

売掛債権が多い場合は融資ではなくファクタリングも利用することができます。

売掛債権を担保にして融資を受けることもできますが、ファクタリングは返済の必要がありません。

そのため有利子負債が増えることもなくキャッシュフローも改善されます。

キャッシュフローは現金の動きを示す計算書のことで、キャッシュフローがプラスになれば手元に現金が残るので融資審査でも有利になります。

ファクタリングは売掛債権を譲渡する方法で手数料はかかりますが現金化のスピードが速く、何度も利用することで条件も良くなります。

さらに売掛債権が現金化できないというリスクも回避できるので、売掛債権の多い業種では検討する価値があります。

3社間ファクタリングのイメージ

同様に受取手形が多い場合は手形割引も効果的です。

ただし手形割引は手形不渡りのリスクは割引した側が負うのでリスクの回避はできません。

安全な手形だけを対象にしましょう。

まとめ

資金繰りの対策をしっかりしていないと、売上は十分あるのに黒字倒産ということもあります。

また取引先の倒産によって予定した売上代金が回収できなくなり連鎖倒産のリスクもあります。

そのため運転資金が必要な事業では常に資金状況を把握して、支払期日や入金予測など資金管理を充分にしておきましょう。

会社経営にはふだんからのリスク管理が必要です。

必要資金の管理はその中でも最も重要な位置づけになるので、早めの対応ができるようにしましょう。

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