2019/06/03

中小企業経営者の方が銀行融資や公的融資で事業資金を調達する場合、審査の通過に不安があるという方は多いのではないでしょうか。

では、銀行や日本政策金融公庫といった金融機関が法人を審査するポイントはどこにあるでしょう。

そのポイントに気をつけて事前に対策をしておくと審査通過の可能性は高くなるはずです。

今回は法人融資に審査ポイントを解説していきます。

信用保証協会付き融資とプロパー融資

銀行融資は大きくプロパー融資と信用保証協会付き融資に分けることができます。

まずはその2つの融資の特長をご紹介します。

信用保証協会付き融資の特長

信用保証協会付き融資は融資実行を銀行がしますが、連帯保証人として信用保証協会が付きます。

信用保証協会は、中小企業や零細企業が銀行から融資を借りやすくするために設立された公的機関です。

信用保証付融資のイメージ

融資利用者が一定期間以上延滞すると信用保証協会が利用者の代わりに銀行に立替払をします。

これを「代位弁済」と呼びます。

代位弁済後、融資利用者は銀行ではなく信用保証協会に支払いをする仕組みです。

銀行にとっては貸倒れのリスクがないため融資実行しやすく、利用者にとっても借りやすくなるというメリットがあります。

以前は信用保証協会の保証割合は100%でしたが、責任共有制度ができてから保証割合は80%となっています。

責任共有制度とは?

責任共有制度は信用保証協会80%、銀行20%の割合で責任を負う制度のことです。

つまり融資利用者が延滞して代位弁済が実行されても、信用保証協会は残高の80%しか銀行に支払いません。

残り20%については銀行に回収する責任があるということです。

信用保証協会付きの融資審査は銀行と信用保証協会の2段階ありますが、責任共有制度後の銀行審査は少し厳しくなっています。

しかし、それでも20%の責任なのでプロパー融資ほど厳しくはないと言えるでしょう。

プロパー融資の特長

プロパー融資は銀行がすべて回収する義務があるので、信用保証協会付き融資と比較すると格段に審査基準は高くなります。

そのため、ある程度取引が長い企業でなければプロパー融資を受けることは難しくなります。

初めて銀行融資を受ける場合は信用保証協会付きの融資から始めて、数年実績を積んでからプロパー融資を申し込みましょう。

プロパー融資は信用保証協会に支払う保証料もなく、金利負担も軽くなるのでメリットが大きい融資です。

銀行融資の法人審査

銀行に限らず融資審査の最大のポイントは返済能力です。

法人の返済能力は何で判断されるのでしょうか?

財務内容

最も大きな審査ポイントは決算書などでチェックされる財務内容です。

決算内容に問題があれば、それ以外の要素でプラスになるのは難しく、審査を通らない可能性が高くなります。

損益計算書のチェックポイント

売上総利益 経費が差し引かれていない状態の利益なので、ここでマイナスであれば審査は通過しない
営業利益 プラスであれば本業の経営が健全と判断される
経常利益 プラスであれば銀行からの評価は高く、審査通過の可能性も高い

営業利益や経常利益がマイナスの場合は、必ず一時的なマイナスである根拠を示して、来期はプラスになることを積極的に説明しましょう。

純資産がマイナスの場合はしっかりした経営改善計画書を作成して融資担当者を納得させましょう。

貸借対照表のチェックポイント

現金・預金 融資の担保になっていなければプラスになる。
また当座預金は信用がなければ作れないのであるだけでプラス。
売掛金 売掛先企業はチェックされるので、不正処理は厳禁。
在庫 適正な在庫かどうかがチェックされるので、水増し操作は厳禁。
買掛金 支払いの遅れがチェックされる。売掛金とのバランスが重要。
純資産 マイナスの場合、債務超過となっているので審査通過は難しい。

純資産がマイナスの場合は、しっかりした経営改善計画書を作成して今後プラスに転じる事を示し、融資担当者を納得させましょう。

融資金額の妥当性と資金使途

法人融資では銀行側が申込金額が妥当であるかどうか判断するという点も重要なチェックポイントです。

銀行融資は低金利ということもあり、他の用途に使われるということを嫌います。

そのため借り入れ金額に裏付けがあるかどうか、資金使途は明確かどうかという点がチェックされます。

また、前向きの借り入れ目的であるかどうかも重要です。

設備資金
正常運転資金
賞与資金
納税資金
つなぎ資金

これらは代表的な前向きの資金です。

これを証明するためには事業計画書とともに資金繰り表も提出するといいでしょう。

資金繰り表を見ると資金不足の原因や金額が明確になります。

また、資金計画が普段からしっかりしているという印象を与え、急場しのぎの融資申込ではないことも印象づけられます。

実際、普段から資金繰り表を作成しておくことで、しっかりした経営を行なうことができます。

返済財源

最終的には融資を受けても返済することができないと判断されると、融資実行は見送られることになります。

どのようにして返済財源を確保できるのかを銀行担当者に納得してもらう必要があります。

これも資金繰り表を活用しましょう。

ただ数字だけを合わせた資金繰り表ではなく、基礎資料も添付しておけば説得力も増します。

売上明細表や支払い明細表も作成しておけば、資金繰り表の信頼度も高まります。

また、過去の資金繰り表とも照らし合わせて判断するので、直近だけでなく過去2期分くらいは準備しておくといいでしょう。

保全策

不動産などの物的担保や連帯保証人などの人的担保があれば、より審査の通過可能性が高くなります。

担保のイメージ

ただし、担保があれば必ず審査を通過するというわけではありません。

担保はあくまで補完的な意味合いでしかなく、金利などを有利にするための手段です。

担保として提供できるのは不動産だけでなく、有価証券・売掛債権・預金・棚卸資産などもあるので担保提供可能なものを探してみましょう。

第三者保証人といった人的担保はなかなか難しい場合は、信用保証協会付きの融資を利用してください。

特に銀行との取引歴が浅い場合は、信用保証協会付き融資をしばらく利用して実績を積み重ねるのもひとつの方法です。

銀行は取引先企業の企業格付を行なっているので、格付を上げるための実績を作ることは、将来の融資を有利にするためにも有効な手段です。

個人信用情報機関と審査

銀行だけでなく消費者金融会社やクレジット会社でも、審査をするときには必ず個人信用情報機関の情報を参照します。

信用保証協会イメージ

銀行は銀行系個人信用情報機関KSCだけでなく消費者金融系のJICC、クレジット系のCICすべてに加盟しています。

個人信用情報機関では主に経営者個人の情報を参照していますが、JICCでは法人信用情報も提供しています。

これらの情報機関に事故歴が登録されていると審査は通りません。

普段から個人・法人を問わずお金の支払いはきちんとしておくことが重要です。

融資申込先の選択

融資する金融機関の種類はたくさんあるので、どの金融機関を選んだらいいかというのは悩みどころのひとつです。

資金使途によってどの金融機関が適切なのかを考えてみましょう。

日本政策金融公庫

最も低金利の固定金利で融資を受けられる政府系金融機関が日本政策金融公庫です。

高額利用を長期で返済できるので起業資金・創業資金向けの金融機関です。

運転資金も低金利で融資していますが、銀行よりも融資を受けやすいことを考えると、銀行融資を優先させたほうがいいでしょう。

日本政策金融公庫で借りられなかった場合、銀行融資に申し込んでも可能性が低くなるだけです。

銀行融資が受けられなかった場合の最後の手段として利用するほうが安全です。

銀行融資

銀行融資は、運転資金のための資金調達を長期間の返済で利用するのに適しています。

ただし、これまでお伝えしたように他の資金調達方法と比べると審査が厳しいのがネックにはなります。

同じ銀行でも大手金融機関の都市銀行、地方銀行、信用金庫などさまざまな金融機関があります。

まずは地元の信用金庫から取引を始めて、地方銀行、都市銀行にシフトしていくのが一般的です。

信用金庫は地元の中小企業と密着して細かいサービスを提供してくれるので、融資も受けやすいのは事実です。

しかし、融資金額はそれほど大きくできないので、必要に応じて大きな金融機関にシフトしましょう。

ノンバンク

ノンバンクでもビジネスローンや事業資金に利用できるカードローンの発行を行なっています。

日本政策金融公庫や銀行融資と比べると融資スピードも速く便利な面もありますが、高金利という点で注意が必要です。

ただ、短期のつなぎ資金など金利負担が少ない利用を心がけておけば、低金利の融資を長期間利用するよりも効率的です。

カードローン方式の場合、前もってローンカードを作っておいて、少額の利用でも使い続けていると、利用枠も大きくなり金利も下がります

本格的に使えるようにカードローンを育てるという方法も有効です。

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上限年利 18.0%
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資金使途 事業使途のみ

まとめ

法人でも個人事業主でも融資の審査に関しては重要なポイントは同じです。

最終的にきちんと支払える能力があるかどうかが審査基準のポイントとなります。

また銀行融資であれば普段から銀行員とのコミュニケーションを大事にして、定期的に試算表を公開するといったことも大切です。

自社の情報を公開して理解してもらうことも融資審査のときに役立ちます。

法人融資は金融機関と長い取引を積み重ねることで、融資条件も有利になり審査も通りやすくなります。

あまり取引銀行は増やさずにメイン銀行をひとつ決めておくのも審査に有利になるでしょう。

それでもなかなか審査に通らないという方は、ノンバンク系の法人カードローンを利用しましょう。

短期間の融資で資金繰りなどが改善できれば、銀行融資の審査に通る可能性を高めることができるかもしれません。

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