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2023/10/25

クラウドファンディングは日本でも市場規模が毎年拡大している資金調達方法のひとつです。

ほぼノーリスクで不特定多数の個人から資金を集めることができ、インターネットを使ってだれでも利用できるという手軽さが普及の原動力となっています。

中でも購入型クラウドファンディングは日本国内でも毎年安定して支援金額を延ばしています。

しかし、クラウドファンディングにも注意点やデメリットがあります。

今回はクラウドファンディングの中でも特に購入型のデメリットを踏まえた上での活用について解説しましょう。

ライター嶋崎の実物写真

【ライター】嶋崎
当サイトを運営している嶋崎と申します。
わたしは経営の経験はありませが、サイト運営に携わり約2年が経過するなかで、事業主のお金の悩みは特有であることを勉強してきました。
たとえば事業主へ実際にインタビューをしたり、実際にセミナーに参加したりするなどして、資金調達の流れやどのようなときにお金の不安を感じるのかを勉強しています。
資金繰りの悩みを解決するためのサービスをすべてを網羅するのは大変です。
一から資金繰りの悩みを調べずとも、「ビズローンで解決できた」が叶うように、全力でサポートします。

クラウドファンディングにおける資金調達側のデメリット

同じクラウドファンディングでも資金を調達する側と出資者側では、デメリットの内容は大きく違います。

まずは事業資金調達側の視点でデメリットを見てみましょう。

クラウドファンディングだけでの資金調達は困難

中小企業経営者や個人事業主ができる資金調達方法には次のものがあります。

・銀行融資や政府系金融機関からの融資
・ノンバンクのビジネスローン
・助成金・補助金の活用
・売掛債権をファクタリングで現金化
・手形割引による受取手形の現金化
・株式や社債の発行で投資家の出資を募る

クラウドファンディングは出資を募ることで資金調達をする方法ですが、不特定多数の個人を対象として少額の支援金を数多く集めるという方法です。

そのため目標金額が大きいほど数多くの出資者の賛同が必要となります。

必要となる資金が高額になるほどプロジェクトの成功率も低くなるので、全額の資金調達も比例して難しくなります。

プロジェクトの成功率を高めるためにもクラウドファンディングでの資金調達は、単独ではなく他の資金調達手段との併用を基本としましょう。

資金調達までの期間が長い

日本政策金融公庫の融資実行までの期間が長いといわれていますが、それでも3~4週間以内には融資実行が可能です。

これに比べてクラウドファンディングによる資金調達は数カ月かかるのが一般的です。

事前準備やプロジェクト成立後に製品を開発・製造して出資者にリターンする場合、プロジェクトが完全に終了するまで半年~1年ということもあります。

そのためクラウドファンディングで資金調達する場合は長期的な計画が必要となります。

季節的な商品などタイミングが必要な場合には、クラウドファンディングよりもむしろ融資を利用したほうがタイミングを逃さないことになります。

もちろん、資金調達する希望額が少額であったり、短期間で終えられるプロジェクトの場合は例外です。

アイデアの盗用

クラウドファンディングを成功させるためには、今までにない画期的な商品や、サービスのアイデアが必要となります。

しかし、クラウドファンディングの性格上プロジェクトをサイトに公開した時点で、そのアイデアも公開することになります。

クラウドファンディングのメリットであるインターネットで広く支援者を募るということが、逆に画期的なアイデアも公開することになるというデメリットになります。

そのため公開前に特許や意匠登録をしておくといった保全策も考える必要があります。

企画そのものが失敗するリスク

寄付型クラウドファンディングと違って、購入型クラウドファンディングでは資金を調達してそれで終わりというわけにはいきません。

お金を出した見返りとしての「リターン」を支援者に配当し終わるまでがプロジェクトの完了です。

特に商品開発の資金集めにクラウドファンディングを利用する場合は、商品を完成することが大前提となります。

万が一、商品開発そのものが失敗に終わると、大きなトラブルとなり損害賠償請求などもありえます。

クラウドファンディングでは目標金額の達成以上に、プロジェクトの基本となる企画そのものの成功が重要です。

資金集めだけに気を取られずに企画を成功させるために事前に充分に時間をかけて事業計画を練りましょう。

クラウドファンディングにおける支援者側のデメリット

購入型クラウドファンディングではプロジェクト起案者のデメリットよりも、支援者のデメリットのほうがより深刻なものとなる可能性が高くなります。

購入型の問題点といってもいいかもしれませんが、支援金はあくまで出資金の扱いとなるので、プロジェクトの未実行や失敗でも支援金が戻らないのが原則です。

プロジェクトが実行されないリスク

購入型クラウドファンディングの出資者は常にプロジェクトが実行されないリスクを抱えています。

プロジェクトが失敗するリスクは起案者側にもありますが、支援者側にはリターンを受けられないという実害があります。

支援金が目標額以上集まったからといってプロジェクトが実行される保証はありません。

最悪の場合は最初から詐欺目的という可能性もゼロではありません。

そのため出資者はプロジェクトの魅力だけではなく、起案者の情報やプラットフォームの実績なども考慮して支援するかどうかを決める必要があります。

お金が戻らないリスク

プロジェクトの成功・失敗に関わらず支援金が戻ってくることはありません。

悪質な場合には損害賠償を請求することが可能ですが、それでも確実に支援金が戻る保証はないのです。

購入型クラウドファンディングの特徴として、ひとつのプロジェクトでの支援者数が多いという点があります。

つまり少額の出資者を数多く集めるという特徴があるので、万一プロジェクトが失敗しても実害が少ないというのが不幸中の幸いといえるでしょう。

特に初めてプロジェクトを支援する場合は、なるべく少額の支援金額からスタートしましょう。

何回か利用していると自分なりに成功率を見極められるようになるので、高額出資はそれからでも遅くありません。

デメリットを踏まえたクラウドファンディングの活用方法

購入型クラウドファンディングのデメリットを踏まえた上で、そのように活用していったらいいでしょうか?

事業者の立場から資金調達方法のひとつとしての活用方法を考えてみましょう。

事業内容によってクラウドファンディングの型を考える

商品開発資金を調達するためであれば、プロジェクトのリターンを新商品にすることで支援者に公平に配当することができます。

しかし、例えば特定地域商店街の活性化のためのイベントの企画などは、イベントのチケットをリターンにしても支援者がすべて利用できるとは限りません。

そのために地域型クラウドファンディングのプラットフォームもあるので、そちらを活用するという方法もあります。

インターネットを利用する最大のメリットは、広範囲から出資を募ることができるという点にあります。

そのため目標金額がそれほど大きくない場合は、むしろ寄付型クラウドファンディングを利用したほうがいい場合もあります。

寄付型であれば募金と同じで見返りとしてのリターンを考える必要もないので、よりクラウドファンディングを活用しやすくなります。

公平で魅力的なリターンができない場合は、クラウドファンディングの型を変えることも検討しましょう。

計画を練る時間をかける

クラウドファンディングによる資金調達は時間がかかることがデメリットとなります。

そのため時間がかかってもいいプロジェクトを企画することになります。

どうせ時間がかかるのであれば、プロジェクトが失敗しないように計画をしっかり練る時間も作りましょう。

時間がかかる資金調達方法の場合は、時間を有効に使うことも重要となります。

プロジェクトを公開してからもただ待っているだけでなく、ブログやSNSを活用してプロジェクトの宣伝にも時間を使いましょう。

複数の資金調達方法を確立する

クラウドファンディングだけですべての資金を調達することは難しいので、なるべく多くの資金調達方法を持つ過渡が必要です。

資金調達方法が豊富であれば、クラウドファンディングによる支援額が目標に達しない場合でも、資金ショートによるプロジェクトの失敗を防止できます。

プロジェクトの成功率が高いほど、次のプロジェクトでも支援者が集まりやすくなります。

支援者に対しての使用度を高めることも重要という点では、融資による資金調達で金融機関からの信用度を高めるのと同じです。

まとめ

クラウドファンディングは手軽に資金調達できる反面、手軽な分プロジェクトを成功させるための努力を怠ってしまうことがあります。

手軽な資金調達だから失敗してもいいということではありません。

クラウドファンディングに限らず、デメリットをよく理解してそれを補う活用を心がけましょう。

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