2019/05/30

法人カードの名義は法人なの?それとも代表者個人なの?

そんな疑問を持った方は多いと思います。

一般的な個人のクレジットカードの場合、申し込んだ本人が名義人になることは理解しやすいですが、個人ではなく会社の会計のために発行した法人用のクレジットカードとなると、法人格、つまり会社が名義人となるのではないかと思うのも自然なことかと。

そうすることで、社内の複数の人間が同じカードを使いまわすことができるというイメージを持つ人がいても不思議ではありません

しかし残念ながら、法人カードに書かれる名前は申込人本人、つまり会社の代表者のみとなり、ルール上名義人以外が利用することは禁止されています。

では、複数の人間が会社経費の支払いをすることがある場合はどうすればいいのでしょうか。

そんな疑問を解決するためにこの記事では、法人カードを名義人以外が使うにはどうすればいいのかを解説します。

 

法人カードは名義人以外の使用不可

まず大前提として、法人カードに限らずクレジットカードは名前が刻印された契約者だけが使用権限を持っており、本人以外は使えません

家族のカードなら使ってもいいとか、本人の許可があればいいと言われる事もありますが、どれも本当は間違いです。

そして従業員が勤め先の会社の法人カードを作ることは出来ません。

法人カードの場合、名義人は会社名ではなく申込人の名前になります。

通常は社長本人が申請しているので、使えるのは社長だけという事です。

領収書は社名でもらう

ただし法人カードで決済した時のサインは個人名ですが、領収書の宛名は社長の個人名ではなくて、会社名で発行してもらいます。

宛名にクレジットカードに刻印されている名前を書いてもらうのではなく、あくまでもその買い物が誰の為なのかが重要です。

法人カードは使いまわしできない

さて、法人カードが名義人以外使用不能という事は従業員が利用できないという事です。

会社の事務用品や消耗品の買い出しの際、部下に法人カードを持たせて決済させるというのは、実情はともかく、本来やってはいけません。

中小企業では「柔軟に」対応している会社もあるようですが、万が一の問題が起きた時にややこしくなるので止めましょう。

営業社員を抱える会社の場合、出張の際などはホテル代や新幹線、タクシー代、高速道路料金(ETC利用)、取引先との飲食代等がかかります。

こういったまとまった出費の決済にこそ、様々なメリットがある法人カードを使わせたいところですが、ルールとしては許されません。

法人カードというと持ち主が会社全体に拡大されるような印象がありますが、実際は一人しか使えないので社員の決済でカードを使わせたいのなら、追加カードを発行しましょう。

追加カードとは

追加カードとは、社長が本人名義で作成した法人カードと同じカードを従業員名義で発行してもらったものです。

機能としては法人カードと同様なので、社長の法人カードを分配したものだと言えます。

例えば最初に社長が法人カードを作った後に、従業員用として個別に追加カードを申請するといった形で運用されます。

申請者が社員の誰であっても、追加カードの信用情報は会社のものが適用されるので、申請が通らないとか銀行の審査に落ちるという事はないはずです。

頻繁に残額不足で引き落としが出来なくてクレジットカードカード会社から通知が来る、といった信用情報に傷がつくような事がなければまず問題ないでしょう。

追加カードを使えるのはカードに名前が刻印された従業員本人だけですが、支払いは法人カード全部を合算して会社の銀行口座から引き落とされます。

引き落としが合算されるのと同様に、追加カードの利用限度額は社長が作った法人カードと同じ枠を使います。

つまり月に100万円まで使える法人カードの場合、社長が50万円使ったら、追加カード分は残り50万円まで使えるのです

例外として個別に引き落とし口座を設定する事が出来るカードもありますが、利用限度額の上限は増えないので注意してください。

経費管理とクレジットカード

複数の追加カードを運用していると、一人ひとりは大した金額を使っていなくても合算でうっかり限度額を超えてしまう事がありえます。

仕事に必要だからといって、自由に使わせ過ぎないようにすることが大事です。

追加カードを発行することで、各人が支払いを立て替えて領収書を経理に渡して経費精算という手続きを省略することができる反面、会社のお金だと思って判断が甘くなりがちだからです。

経費管理が雑になると会社の利益を圧迫するので、利用明細書と突き合わせておかしな数字が無いか、必ずチェックしましょう。

追加カード導入の注意点

法人カード(追加カード)導入には一つ、注意点があります

現金を払う必要なく決済できて様々なポイントが付くなど多くの利点がある反面、当事者感覚が薄れがちなのです。

従業員名義で追加カードを発行した際は、必要な時だけ渡すか、あるいは頻繁に使う従業員には渡しっぱなしにしておいても、後で清算伝票を提出してもらう必要があります。

報告手続きを義務付ける事で当事者意識の欠如や不正利用を防げるからです。

お金に関しては経理責任者を任命してきっちり管理し、社員個人の裁量に任せっきりにしないことが管理者としての心得です。

追加カードを発行する方法

追加カード発行するには、最初に社長本人が法人カードを作る必要があります。

一人親方の個人事業主として、名義人しか使わない法人カードなら純粋にカードのスペックだけで比較できますが、追加カードの運用を前提としている場合、通常の法人カードを選ぶ時と基準が大きく異なるので注意してください。

追加カード発行を前提とした法人カード選び

もっとも大きなウェイトを占めるのが追加カード自体の年会費と発行可能枚数です。

追加カードを発行するごとに発行料とは別に年会費が必要となる上に、発行枚数に限度が定められている事があるからです。

例えばアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードは自分ひとりで使う分には最適な法人カードといえますが、追加カードの発行には年会費12,000円がかかります。

もし本体の法人カードと別に4名分の追加カードを発行すればカードの年会費は6万円です。

いくらアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードのポイント還元率や付属サービスが優秀でも選ぶのは厳しいと言わざるを得ないです。

JCBゴールド法人カードこれに対してJCBゴールド法人カードなら本人の年会費は10,000円ですが、追加カードの年会費は3000円で済みます

社長と社員4名で使っても年会費は22,000円に抑えられるのです。

このように追加カードを考慮すると、最適な法人カードが違ってきます。

限度額が低めで複数人利用に向いていない、ETCカードの発行枚数が限られている法人カードは避けるべきです。

法人カードの紹介ページでは公式サイトであっても、追加カードに関しては条件が十分に記載されていない事が多いので、じっくり吟味しましょう。

何事も最初が肝心です。追加カードの運用を前提として法人カード選びをしてください。

追加カード発行の手続き

最初に社長本人が法人カードを作ったら、追加カードの申請を出しましょう。

法人カードを発行できた時点で最重要な審査が終わっているので、後は社員が誰であってもまず審査落ちすることはないはずです。

手続き上、法人カードの申し込みと同時に追加カードの発行は出来ません。

審査後1~2週間程度で結果が出て追加カードが発行されます。

付属サービスのETCカードなどはその後で申請しましょう。

法人カードを発行した際はあらかじめ利用状態をシミュレーションしておいて、必要なものが何か把握していると思いますが、望んだものが一度に全部まとめて送られてくるわけではありません。

このようにあらかじめカード発行の流れを把握しておくと、いざカード発行の段になって焦らずに済みます。

おすすめの1枚はJCBゴールド法人カード

自分以外も法人カードを使う予定があるのならJCBゴールド会員カードがおすすめです。

代表者自身の年会費が10,000円で発行できて、追加カードが3,000円の年会費です。

おまけに追加カードの発行枚数に制限がありません。

限度額も250万円までと十分な余裕があるので、会社の経費をほぼ全部クレジットカード払いにする事が出来ます。

ポイント還元率もいいので、営業チームに一人ずつ持たせるなどすると、新幹線やガソリン代などの交通費だけでも相当な恩恵があるでしょう。

しかも枚数制限がなく、年会費無料でETCカード(ETCスルーカードN)を発行できて、エッソ・モービル・ゼネラル、昭和シェル等のガソリンスタンドがポイント優待店として登録されています。
営業車を使う社員には最適だと言えます。

またAmazonやセブンイレブンの買い物でもポイント優待されるので、事務用品やちょっとした買い物にも十分使えます。

国内・海外の傷害保険、紛失盗難補償もついているので海外出張でも安心です。

全方面で保証が手厚く、安心して使えます。

 

営業マンの本音と法人カード

中小企業から大企業まで規模の大小を問わず、多くの会社では営業経費は営業マン個人が立て替えてから、領収書と一緒に清算伝票を書いてもらうシステムをとっています。

このような会社では法人カード(追加カード)を導入するだけで相当ポイントがたまるので、是非検討して下さい。

営業マン個人としては、自分のカードで決済して会社で清算してもらうのは、事務処理が面倒な反面、ポイント稼ぎが出来るので必ずしも嫌なわけではないというのが本音です。

たしかに月末の引き落としが怖いとか、引き落とし前に現金で清算してもらうので事前に使いこんでしまってお金が溜まらないとかいった声もありますが、むしろ新幹線移動や飛行機移動はポイントやマイル獲得の大チャンスととらえる人は多いです。

しかし本来は会社の経費なのですから、付与されるポイントもお金を払っている会社のものになるのが当然の道理だと言えます。

そこで法人カードを配布すれば、営業マンが自分のカードを使う必要がなくなり精算不要となるので、利便性をもたらすと同時に営業マンが役得にしていたポイントを会社に付ける事が出来ます。

使用頻度にもよりますが、営業マンを複数抱える会社では毎月数千円分のポイントがたまるのは珍しくありません。

たまったポイントはオフィス用品を買うなどさまざまな使い道があるので、結果的に経費削減と社員への還元につながります

ポイントというとおまけのイメージが強いですが、貯めればオフィス家具の一つくらいは買えるものです。

経費精算が多い会社こそ法人カードを導入すべきです。

まとめ

法人カードを名義人以外が利用することはできません。

社員に法人カードを使わせたい場合は、追加カードを社員の名義で発行する必要があります

同一の会社で複数人が使用する場合、ポイントが一気に溜まって福利厚生が充実させられるかもしれません。

名義人以外の利用は避け、必要な分追加カードを発行して対応するようにしてください。

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