2019/09/27

法人がビジネスの経費を決済するために利用するのが、法人用のクレジットカード、いわゆる法人カードです。

この法人カードには、利用する法人ごとに利用限度額が設定されていることをご存知でしょうか?

個人でもクレジットカードを所持している人なら、クレジットカードには限度額が設定されているのは知っているはず。

個人のクレカにも限度額があるわけですから、もちろん法人カードにも利用限度額が設定されています。

そんな法人カードの限度額は、「1ヶ月ごとの利用金額」と勘違いされがちですが、実はそうではないのです。

利用限度額は、決算の度に減っていき、支払いが完了するまで元の金額に戻ることはありません。

そうなると、自分の会社に必要な法人カードの限度額はいくらなのか気になりますよね?

今回の記事は、法人カードの限度額がどのように決められるのかを調査しまとめた内容になっています。

私自身がクレジットカード会社に勤務していたときの経験をふまえて、適切な限度額がいくらなのかはもちろん、限度額の高いおすすめ法人カードの情報もお伝えしていきます。

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cardmania
クレジットカード会社に26年の勤務歴あり。
カード会社勤務時代は督促業務、カード審査も経験しました。
クレジットカード会社に勤務していた経験を活かして、
公式サイトでは語られない審査の裏側などをお伝えしていきます!

法人カードの利用限度額とは

最初に法人カードの利用限度額とは何かという点から解説します。

法人カードの利用限度額とは

法人カードの利用限度額はひと月に使える金額ではありません。

クレジットカード会社が立て替えてくれる上限の金額を意味します。

たとえば、限度額100万円の法人カードを70万円分使ったとします。

一括払いの場合、次の支払日まで残りの30万円しか使えないということです。

これが毎月元金を1万円ずつ支払う分割払いだとします。

完済するまで70万円分の利用可能枠は毎月1万円ずつしか回復しないのです。

追加カードの限度額は?

法人カードでは社員に対して、個人カードの家族カードに相当する追加カードを発行できます。

この追加カードも家族カードの利用限度額が親カードの利用限度額の範囲内になるのと同じ仕組みです。

つまり法人カードの追加カードも親カードの利用限度内でしか使えません。

法人カードの利用限度額には、追加カードの利用限度額も含まれているということになります。

たとえば、親カードの限度額が100万円で追加カードが2枚あるなら、3枚まとめて100万円までの限度額です。

追加カードを発行する予定なら限度額の高い法人カードを選ぶべきですね。

キャッシングの限度額は?

法人カードの限度額とは基本的にショッピング枠の限度額です。

法人カードに法人名義で申し込みした場合、キャッシングサービスは提供されないのが原則です。

個人事業主向けの法人カードの場合のみ、キャッシング枠が設定できるというのが一般的です。

ここまで法人カードの限度額についての説明をしました。

続いては、その限度額がどのように決まるのかを見ていきましょう。

限度額の決まり方

次に法人カードの限度額がどのように決まるのかを解説します。

法人カードの限度額は審査で決まる

最大限度額が300万円の法人カードでも、だれでも300万円まで使えるわけではありません。

実際には300万円の範囲内で、この金額なら貸倒しないだろうとカード会社が判断した金額が設定されます。

個人カードでも利用限度額は申込者によって違いがありますよね?法人カードも基本的には同じです。

限度額が決まる基準とは

利用限度額は審査で決まります。審査基準などはもちろん非公開なので詳しいことはわかりません。

しかし法人カードの限度額を決める基準は一体何なのかを考察や推測することは可能です。

もっとも利用限度額に影響するのは、会社・経営者個人を含めたクレジットカードの利用状況です。

過去の利用状況をクレジットヒストリー(クレヒス)と言います。

クレヒスが良好であれば、将来も延滞しないで支払いができると判断できるため審査では重要な審査項目です。

過去のローンやクレジットの利用情報はすべて個人信用情報機関に記録されています。

そのため、すべてのローン会社やクレジット会社、金融機関が記録された情報を参照することが可能です。

法人カードを発行しているクレジットカード会社はすべて、CIC(シー・アイ・シー)とJICC(日本信用情報機構)に加盟しています。

これらの個人信用情報機関は法律で定められた指定信用情報機関として登録されています。

そのためどこで利用したローンでも、審査を受けることでクレヒスとして参照されるのです。

利用状況以外にも、法人や事業主としての経営状態が利用限度額に影響するのは間違いありません。

どれくらいの限度額を設定するべきか

次に、法人カードの限度額はいくらのものを選ぶべきなのか考察します。

法人カードの限度額は、会社の2ヶ月分の支払い総額を基準として、最初から多くの金額を希望しないことが肝心です。

予想利用額の2ヶ月分が最低限

クレジットカードの請求は締め日と支払日によって決められています。

締日と締切日はクレジットカード会社によって違いがありますが、利用した日から1ヶ月以上後に請求されることが大半です。

そのため1ヶ月で利用限度額をまるまる使い切ってしまうと、支払日まで法人カードが利用できなくなります。

この点を考えると最低でも予想利用額の2ヶ月分+αの利用額は欲しいところですね。

最初から高めを希望しないこと

法人カードに申込む際、限度額の希望を伝えることができます。

しかし、はじめから高い限度額を希望しない方がいいでしょう。

あくまで可能性の話ですが、高額な希望限度額は審査に若干影響することがあるかもしれません。

一方で会社設立間もないスタートアップの段階から法人カードを入手しておけば、会社の成長とともに法人カードを育てることができます。

法人カードの限度額は後から増額できるので、最初から高額な利用枠を希望する必要はありません。

限度額は後から増額できる

申込審査で低い限度額を設定されたとしても、限度額は後から引き上げることができます。

では、どうすれば増額できるのかを解説します。

利用実績が増額のカギ

増額したい法人カードの利用実績を積み上げることで、増額のチャンスはだまっていてもやって来ます。

なぜならカード会社側が勝手に増額することもあり得るからです。

2つの増額

増額は2つありひとつは常に利用できる金額がアップする恒常的な増額です。

もうひとつは急にどうしても大きな支払いがあるときの一時的な増額の2パターンがあります。

恒常的な増額

恒常的にカード利用額を増額する場合は、利用実績を積んで増額申請をするか、カード会社側からの増額案内を待ちましょう。

いずれの場合も増額の審査を受けて通過すれば増額が確定します。

増額審査のポイント

恒常的な増枠には審査が必要です。

つまり審査を通過しなければ増枠もありません。

増枠を申請する前に以下の審査ポイントを抑えておきましょう。

  1. 過去に返済の遅延がない
  2. 他社の利用も延滞がない
  3. 他社カードの枚数や残高が多すぎない
  4. ほぼ毎月カード利用している

上記のポイントをクリアしていれば増枠審査を通過する可能性は高くなりますよ。

一時的な増額

一時的にどうしても大きな支払いが必要不可欠な場合のみ、カード会社に連絡し増額してもらうこともできます。

ただし、カード会社によって対応は異なり、応じてくれない場合もあります。

基本的に必要不可欠な支払いでなければ承認されないと考えましょう。

限度額いっぱいまで使ってしまったから今だけ限度額を上げて欲しいという理由では審査は通りません。

複数枚の法人カードを所持するのも有効

限度額が足りないけれど増額してもらえるほど利用実績がないという場合は、2枚目の法人カードを使うという方法もあります。

法人カードは複数持ちで限度額アップ

法人カードはそれぞれに限度額が決まっているので、一定金額以上の増額はできません。

そのため、限度額100万円のカードが2枚あれば、その分限度額が拡充でき急な出費にも対応できます。

ただし同じカード会社の場合は限度額が増えないので注意しましょう。

カード発行会社が同じ場合は、2枚の法人カードを持っていても2枚の利用限度額の合計金額は使えません。

より限度額が大きいカードの利用枠が上限となるからです。

つまり、100万円のカードが2枚あっても利用限度額は合計で100万円となり、200万円の利用はできません。

複数枚のカードがあればさらにお得

複数枚のカードを所持することは、限度額アップだけがメリットではありません。

部署ごとに支払うカードを分ければ、事業経費精算の効率はさらに上がるメリットもあります。

また、異なる法人カードの異なる付帯サービスを組みあわせて、会社の福利厚生、ビジネスサポートを拡充できることもメリットのひとつです。

【法人カードを複数持つメリット】

  1. 限度額アップ
  2. 部署ごとのカードの使い分けで経費精算の効率アップ
  3. 福利厚生・ビジネスサポートの拡充

ただし、複数のカード所有は管理が面倒になるのは否めないので、法人カードを初めて作る場合は複数枚のカードを持つことを前提とはしないほうがいいでしょう。

むしろ会社の成長に合わせて限度額を上げられる法人カードを選ぶ方がおすすめです。

複数枚持ちは、今持っている法人カードの限度額が足りないなと思っている経営者向けの方法です。

限度額が高い法人カード

初めての法人カードとしてもおすすめできて、会社の成長とともに限度額を高められる法人カードを紹介します。

基本的にはランクの高いゴールド・プラチナカードの方が、限度額が高い傾向にあります。

そこで今回はゴールドランクの法人カードから2つのおすすめ法人カードを紹介します。

【初めての法人カードとしておすすめの高限度額な法人カード】
○オリコEX Gold for Biz
○アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

オリコEX Gold for Biz

オリコEX Gold for Bizは利用限度額が最大300万円の法人カードです。

申込の際に必要な書類は本人確認書類と申込書類のみなので、スタートアップ期の会社でも申し込みしやすいカードになっています。

しかも、ゴールドランクの法人カードにも関わらず、年会費はたったの2,000円(税抜)

年会費2,000円(税抜き)は、利用で貯まるポイントでカバーできる範囲内なので、初めての法人カードとしておすすめです。

オリコEX Gold for Bizの付帯サービス
・年会費:初年度無料、次年度税別2,000円
・利用限度額:10万円~300万円
・国際ブランド:MastercardまたはVisa
・ポイントサービス(オリコのポイントサービス暮らスマイル)
・Mastercardビジネスアシスト(Mastercardブランドのみ)
・Mastercard T&E Savings(Mastercardブランドのみ)
・Visaビジネスオファー(Visaブランドのみ)
・Visaゴールドカード優待特典(Visaブランドのみ)
・福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」
・融資金利優遇制度
・海外旅行傷害保険最高2,000万円
・国内旅行傷害保険最高1,000万円
・空港ラウンジサービス

 

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードの年会費は31,000円(税抜)と高めの設定です。

しかし、付帯サービスもステータスも年会費を上回る内容で申し分ありません。

アメックスカードはすべて、限度額の上限がない個別設定なので、会社の成長に合わせてどんどん限度額アップが期待できるのが最大のメリットです。

起業したばかりのスタートアップ企業でも柔軟な審査対応をしてくれるので、初めてのカードとして所持するのもいいでしょう

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードの付帯サービス
・空港ラウンジサービス(同伴者1名まで無料でラウンジ利用可能)
・手荷物宅配サービス(空港)
・手荷物宅配サービス(東京駅)
・旅行傷害保険(最高1億円)
・無料ポーターサービス
・キャンセル・プロテクション(年間最高10万円まで補償)
・オンライン・プロテクション
・ショッピング・プロテクション(年間最高500万円まで補償)
・リターン・プロテクション
・国内航空機遅延費用
・ゴールド・ワインクラブ
・京都観光ラウンジ
・コットンクラブ
・新国立劇場
・チケット
・アクセス

 

まとめ

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