2019/08/21

個人が使うクレジットカードには、キャッシングというお金を借りるための機能がついている場合があります。

クレジットカードは本来なら買い物の決算で利用するカードですが、キャッシング機能がついているクレジットカードなら、お金の支払いだけでなく資金調達のために利用することもできるのです。

では、会社や個人事業主(自営業者)が決算のために利用するクレジットカード、いわゆる法人カードにもキャッシングの機能が備わっているのでしょうか?

仕事のための決済だけでなく、事業資金の調達もできるとなれば一石二鳥ですよね。

しかし、法人カードのキャッシング機能について調査してみたところ、どうやらキャッシングが利用できる法人カードは数が限られているということがわかりました。

基本的に、法人カードを使ってキャッシングをするのは難しそうです。

そんな中、今回の記事ではキャッシング機能が利用できる数少ない法人カードを紹介していきます。

キャッシングよりも現実的な資金調達方法であるビジネスローンも合わせてお伝えするので、是非最後まで読んでくださいね。

キャッシング機能のない法人カードが多いのはなぜ?

まずは、法人カードにキャッシング機能がないものが多いのは何故なのか、その理由を考察してみます。

法人の方が個人より貸し倒れリスクが高いから

最初に考えられるのは、個人に比べて法人は貸倒れリスクが高いという理由です。

個人は職を失っても再起(転職)できる可能性が高いですよね。

それに対して、法人や個人事業主は再起の可能性が個人と比較して極めて低いという事実があります。

カード会社からすれば貸倒れのリスクが高い上に、キャッシングでさらにお金を貸すのはリスクが大きくなりすぎて耐えられないということなのです。

個人事業主にはチャンスあり

ただし、個人事業主専用の法人カードではキャッシングができるチャンスはあります。

どちらかというと個人事業主向けの法人カードなら、キャッシング機能がついている可能性があるのです。

その理由は企業の倒産率も法人より個人事業主のほうが低いからです。

また、利用金額も個人事業主のほうが少ないため、貸倒れのリスクや損害が低いというのも理由のひとつですね。

キャッシングとは

そもそもクレジットカードのキャッシング機能とは一体どんな機能なのでしょうか。

「なんとなくイメージはできるけど…」という方が多いであろうキャッシングについて紹介します。

キャッシングとは

キャッシング(cashing)という言葉自体は、広い意味でお金を借りるという意味です。

しかし日本では、クレジットカードでお金を借りることがキャッシングというイメージが定着しています。

クレジットカードには、発行されたときからお金を貸付する機能が標準で備わっていて、それをキャッシングと呼んでいたためでしょう。

今ではクレジットカードだけでなくローンカードで借りたり、手軽に無担保で貸付を受けたりすることもキャッシングと呼んでいます。

法人カードのキャッシングは事業資金か

ネット上で法人カードでのキャッシングについて事業資金なのか、個人で利用すると横領になるのか、金利は経費にできるのかという疑問が話題になっていました。

ここでは、過去クレジットカード会社で26年勤めていたビズローンライターの見解を簡単に述べておきます。

会社での利用は事業資金!個人利用は…

基本的に現金の借入だろうと法人カード利用だろうと、事業に関する目的でお金を使った場合は事業性資金となり、発生した金利は経費として処理できます。

また、社員や役員が法人カードで個人利用目的のキャッシングした場合は、当然経費にはならず横領や贈与の可能性がでてきます。

個人利用が目的のキャッシングが、会社に内緒で行われていて、返済も会社が行っていれば横領の可能性があるでしょう。

会社が承知していても年間110万円を超えれば贈与税の対象にもなります。

法人カードの利用は社内ルールを徹底すること

ただし、法人カード利用に関して明確な法規制がないので、会社内で明確にルール作りをするということがもっとも大切です。

キャッシングだけでなく法人カードで獲得したマイルの帰属先なども含めて検討するといいでしょう。

キャッシングの返済方法とメリット

キャッシングの返済方法は個人向けカードよりも限定されていて、一括返済かリボ払いとなります。

法人カードのキャッシングには次のメリットがあります。

・必要な時に現金がすぐ用意できる
・海外で現地通貨をキャッシングできる

最初のメリットは必要なときに現金がすぐに用意できるという点。

不測の事態に備えるためのキャッシング枠という意味が強くなります。

また、海外キャッシングであれば換金所に行かなくて済むという点もメリットのひとつです。

海外で現金がなくなった場合、法人カードのキャッシング機能はかなり有効な手段です。

両替所よりもキャッシングが可能なATMのほうが圧倒的に数は多く、現地通貨で引き出せるので便利です。

ビジネスローンとの違い

法人カードのキャッシングで事業資金を用意できるなら、ビジネスローンと差異はないのでしょうか?

続いて、法人カードのキャッシングとビジネスローン(事業ローン)との違いを解説します。

ビジネスローンは事業性資金の融資

ビジネスローンは事業性資金の融資を受けるためのローンで、カードローン形式のものは法人カードローンやビジネスカードローンとも呼ばれています。

銀行融資や公的機関の融資と比較すると金利は高くなりますが、融資スピードが速いのがビジネスローンのメリットです。

ビジネスローンは法人カードのキャッシング枠より限度額が高い

クレジットカードのキャッシング枠と比較して、ビジネスローンのほうが限度額は高いという特徴があります。

法人カードはあくまでも事業経費決済がメインとなるので、キャッシング枠はそれほど大きくありません。

法人カードローンなら利用実績に応じて金利引下げもできる

法人カードのキャッシングとビジネスローンの金利はさほど変わりません。

ですが、法人カードローンなら利用実績に応じて金利引下げに対応してくれる場合もあります。

これに対して法人カードのキャッシングの金利は、ほとんどの場合固定されているので、金利引下げは期待できません。

ただし、法人カードのキャッシング利用枠やビジネスローンの融資金額が100万円以上になると、利息制限法により上限金利は年15.0%まで必ず下がります。

法人カードのキャッシングは万が一に備えた機能

法人カードのキャッシングとビジネスローンを比較すると、事業資金の調達に向いているのはビジネスローンだということがわかりました。

法人カードのキャッシングは、ビジネスローンの審査も間に合わないほど急な支払いのためか、海外キャッシングのために利用するのが適切です。

万が一の資金不足に備えた機能だと考えておいてください。

キャッシング枠のあるおすすめ法人カード

法人カードのキャッシング枠について、かなり知識が深まったのではないでしょうか?

法人カードのキャッシングは、万が一の資金不足に備えた機能とはいっても、あれば心強いと感じた方も多いはず。

では、最後にキャッシング枠のある法人カードとしておすすめのものを紹介します。

セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

プラチナカードはプレミアムカードのひとつなので、一般的には申し込みができないインビテーション(招待)制となっています。

しかし、「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」はインビテーションなしでプラチナランクの法人カードを持つことができます。

さらに法人にもキャッシング枠があるカードなので、法人経営者におすすめのキャッシング機能付き法人カードです。

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードのスペックは以下のとおりです。

年会費 20,000円(税抜)
※年間200万円以上のショッピングの利用で、次年度本会員年会費を10,000円(税抜)に優遇
追加カード 3,000円(税抜)最大4枚発行
入会資格 個人事業主または会社経営者
ポイントサービス 永久不滅ポイント
・1,000円1ポイント付与
・還元率0.5%
・JALマイルに移行可能
付帯サービス ・プライオリティパス(海外空港ラウンジ無料)
・キャッシング利用枠最大300万円
・24時間365日対応のコンシェルジュサービス
・国内空港ラウンジ無料
・海外旅行傷害保険最高1億円
・国内旅行傷害保険最高5,000万円
・ショッピング安心保険
・オンライン・プロテクション
・ハーツレンタカー優待
・ハイヤー送迎サービス優待
・海外用Wi-Fi・携帯電話レンタルサービス
・現地通貨引き出しサービス(海外キャッシング)
・ビジネス・アドバンテージ(優待プログラム)
法人向け顧問弁護士サービス
・会計ソフト優待
他多数

 

オリコEX Gold for Biz S

オリコEX Gold for Biz S」は個人事業主向けの法人カードで、キャッシング枠をつけることができます。

ゴールドカードでありながら、年会費2,000円というコスパの高さが魅力の一枚です。

その他の付帯サービス含めスペックを紹介します。

年会費 初年度年会費無料
次年度2,000円(税抜)
申込資格 個人事業主
国際ブランド Mastercard、Visa
ポイントサービス 暮らスマイル
・1,000円につき1スマイル
・EX Gold for Biz会員は20%ずつ加算
付帯サービス ・キャッシング利用枠100万円
・Mastercardビジネスアシスト(Mastercardブランドのみ)
・Mastercard T&E Savings(Mastercardブランドのみ)
・Visaビジネスオファー(Visaブランドのみ)
・Visaゴールドカード優待特典(Visaブランドのみ)
・福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」
・融資金利優遇制度
・海外旅行傷害保険最高2,000万円
・国内旅行傷害保険最高1,000万円
・国内空港ラウンジサービス

 

まとめ

法人カードのキャッシング枠は、緊急時の資金調達としては役に立つ機能です。

しかし、法人カードのキャッシングを常に資金調達の柱とするには、心もとない上にもったいない使い方です。

本来法人カードは、ビジネスのパートナーとして決済や付帯サービスを活かすのが正しい使い方。

事業資金を借りるために利用するのであれば、融資スピードの早いビジネスローン(法人カードローン)を利用するようにしてください。

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