2019/08/21

キャッシュレス化が急速に進む現代。その波は個人が会計をするときだけでなく、法人代表者や個人事業主が決済を行う際にも及んでいます。

そんな中、注目されているキャッシュレス決済の方法がApple Pay(アップルペイ)です。

iPhoneやApple Watchにクレジットカードを登録すれば、端末にかざすだけで決済が可能になります。

そこで気になるのが、法人や個人事業主専用のクレジットカード、いわゆる法人カードでもアップルペイを利用することはできるのかどうかですよね。

今回は法人カードでアップルペイを利用する方法について紹介していきます。

Apple Payとは

Apple PayとはiPhoneやiPad、Apple Watchを読み取り端末にかざすだけで代金の決済が出来るシステムで、端末と対応クレジットカードさえあれば誰でも無料で使えます。

同様の決済方法としては、ガラケーやandroid端末で使われているおサイフケータイやGoogle Payがあります。

情報端末を用いた非接触型の少額決済システムとして、おサイフケータイが登場したのはガラケー全盛期の2004年。

2007年のiPhone登場以前から続くサービスの一種と思えば、そう目新しいものではありません。

2014年以降に実用化されたGoogle PayやApple Payはスマホ版のおサイフケータイだと言っても過言ではないと言えるでしょう。

どれも携帯電話などの情報端末でキャッシュレス決済をする点で同じです。
今まで使ったことがないのでイメージしづらいという人は、レジでSuicaを使うイメージをして頂ければ、間違いありません。
Suicaの代わりにiPhoneをかざしてお金を払うのです。

しかも日本国内に限られるSuicaとは違って、Apple Payを運営しているApple社はグローバル企業なので全世界的な利用が可能となります

Apple Pay対応デバイス

デバイス 交通機関 店舗 アプリ ウェブ
iPhone XS、iPhone XS Max、
iPhone XR、iPhone X、
iPhone 8、iPhone 8 Plus、
日本国内で販売されたiPhone 7とiPhone 7 Plus※
       
Phone 6s、iPhone 6s Plus
iPhone 6iPhone 6 Plus
iPhone SE
       
Apple Watch Series 4、3、
日本国内で販売された
Apple Watch Series 2※
       
Apple Watch Series 1と
Apple Watch(第1世代)
       
iPad Pro、iPad(第5世代)、
iPad Air 2
iPad mini 4iPad mini 3
       
2012年以降に発売されたMac        

※交通機関と店舗での支払いにApple Payを使用するには、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR、日本国内で販売されたiPhone 7またはiPhone 7 Plus、もしくはApple Watch Series 4、Apple Watch Series 3、日本国内で販売されたApple Watch Series 2が必要です。

Apple Payを使うにはフェイスIDかタッチID機能を搭載したiPhone、iPad、Apple Watch、Macが必要です。

新しいモデルならほぼ対応していますが、詳細の一覧はApple公式Webサイトをご覧ください。

Apple Payが使える法人カード

Apple Payを利用可能な法人クレジットカードは、限られています。

Apple PayではIDやQUICPayという電子マネーを使って決済しているからです。

クレジットカードで電子マネーを後払いしたり、チャージしたお金を使って決済したりしているため、IDやQUICPay決済が出来るクレジットカードでないと、Apple Payを使う事は出来ません。

Apple Pay対応の法人カードは下記の通りです。

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード
三井住友ビジネスカード for Owners
オリコEX Gold for Biz
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード通称はアメックスビジネス。

QUICPay決済に対応しており、Apple Payを使えます。

ビジネスで使うなら、様々な特典が付いたアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードがおすすめです

三井住友ビジネスカード for Owners

三井住友ビジネスフォーオーナーズ公式サイト

ID決済に対応しておりApple Payを使えます。1枚で複数のETCカードを発行できます。

オリコEX Gold for Biz

オリコEX Gold for Bizオリコエグゼクティブゴールドフォービズと読みます。

IDとQUICPayの両方に対応しておりApple Payを利用可能です。

マスターとvisaの両方から選べて、クレジットカード自体にMastercardコンタクトレスやVisaタッチ決済というキャッシュレス決済システムが対応しています

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

通称セゾンプラチナビジネスアメックス。

年会費が2万円とやや高めですが、法人税や固定資産税の支払いで永久不滅ポイントが付与されるのでかなりお得です。

IDとQUICPayの両方に対応しているのでApple Payを使えます。

Apple Payで決済するメリット

世界が現金決済から電子マネーに移行しつつあるとはいえ、使ったことがない人にしてみればクレジットカードや現金で直接決済した方が楽ではないか、という疑問があるかと思います。

しかしApple Payを利用することで、従来の決済法に比べて多くのメリットが得られます。

時間を短縮できる

スマホなどのデバイスをかざせばいいだけなので、いちいち財布からカードを取り出す必要がありません。

特にコンビニや薬局などでレジが込み合っている時には、圧倒的な速さで支払いが完了します。自分にとっても他の人にとっても時間短縮が出来るのは大きなメリットです。

Apple Payなら財布から小銭を出したり、おつりを数えたり、クレジットカードを読み込んでもらってサインしたり、暗証番号を入力する手間はありません。

セキュリティが高い

クレジットカードの弱点は不正利用です。物理的に盗まれたり、スキミングされたりして、不正利用される事があります。

海外旅行の後で見に覚えのない買い物の履歴が見つかって、カード会社に連絡をしたことがある人も多いでしょう。

法人カードには不正利用の保険が付いているとはいえ、最初から不正利用されないに越したことはありません。

Apple Payなら指紋認証や顔認証、パスコード認証が必要となるので本人以外には使えません。

しかも登録したクレジットカードの番号は暗号化されているので、スマホが盗まれてもクレジット情報が漏洩しないのです。

他の端末から即座に機能停止する事も出来ますし、セキュリティ性の高さはクレジットカードに比べて高いと言えます。

Suicaが使える

通勤通学で欠かせないSuicaには通常版とは別に3種類のSuicaがあります。

ガラケーと連携しているモバイルSuica、android端末と連携しているGoogle Pay版 Suica。

そしてApple Payと連携しているApple Pay版Suicaです。

ただしこの中でガラケー版SuicaともいえるモバイルSuicaは年会費が必要ですし、2020年12月22日までにすべての機種でサービスが終了するので、実質的にはandroid版とApple版の2種類になります。

ガラケー人口が確実に減っている事が原因だと考えて間違いないでしょう。

Apple Pay版Suicaの使い勝手

Apple PayとSuicaを連携させると、Suicaカードを持つ必要がなくなり、デポジットしていた500円が戻ってきます。

既存のSuicaカードと使用感は変わりません。

スマホをかざせばいいだけなので、改札を通るたびにスマホのロックを解除したり、アプリを立ち上げたりしなくてよいのです。

しかもいつでもSuicaの残額を確認出来るので安心。

通常のSuicaカードの場合、改札にタッチするか、券売機でチャージするときにしか残額が分からない弱点がありますが、Apple Pay版Suicaならいつでもスマホから確認・チャージが可能となります。

そのうえ定期券や新幹線のチケットまでスマホから手続きできるので、駅の窓口に並ぶ必要はありません。

このようにApple Pay と連携したSuica は通常のSuicaカードと比べて圧倒的な利便性があります。

電車や新幹線での移動が多い人にとってはSuica機能のためだけでも、Apple Payを利用する価値が十分にあると言えるでしょう。

Apple Payで決済するデメリット

いい事づくめのApple Payですが、デメリットがないわけではありません。

バッテリーが必要

Apple Payに限らず、お財布ケータイ、Googleプレイ払いなど、キャッシュレス決済全般に共通する最大のデメリットはバッテリーです。

iPhoneやiPad、Apple Watchのバッテリーが無い状態では、端末にタッチしても反応しません。

充電の必要がないクレジットカードと比べると大きなデメリットだと言えます。

しかし、スマホを普段使いしている人が、電源切れになる事はまずないでしょう。心配な人は万が一のためにモバイルバッテリーを持ち歩いてもいいかと思います。

支払い方法が選択できない

クレジットカードの場合、分割決済や後からリボルビング払いに変更する事が可能ですが、基本的にApple Payは一括払いのみです。

一部のオンラインショッピングに限っては、Apple Payで決済しても分割払いに対応してくれるところもありますが、例外だと言わざるを得ません。

これは決済方法のコンセプトの違いです。

Apple Payはスムーズに日常の少額決済をこなすのに向いており、一度に決済できる金額に上限があります。

オーストラリアでは100オーストラリアドル、日本だと2万円を超える決済では使えないことがあるのです。

クレジットカードの限度額が月に数十万から数百万円で、限度額内なら一度にいくらでも決済できる点と大きく異なります。

Apple Payは日常使いにこそ真価があるので、オンラインショッピングで使う場合はクレジットカードよりも不便かもしれません。

特典が付かない場合が多い

クレジットカードと比較された時に弱点となるのがポイント還元や特典関係です。

現金や特定のクレジットカード払いをした際にもらえるポイント特典が付与されない事があるからです。

Apple Payは上限額の問題もあり、まとまった金額を決済するのには向いていないので、特典が最初からつかないような細かい買い物をスムーズにするのに使いましょう。

ポイントを貯めるときはApple Payと連携させた法人クレジットカードを出すなど、賢く使い分ける事をおすすめします

 

設定手順

Apple Payの設定方法は簡単です。

手順に従って操作すればすぐに完了します。

iPadやiPhone、Apple Watchに共通する手順としては、設定からウォレットを選択し、アップルペイ対応のクレジットカードを登録します。

この際、クレジットカード番号を入力した後でSMS認証が必要となるのでカード会社に携帯電話の登録が欠かせません

クレジットカード登録の途中で、メッセージアプリに6桁の認証番号が送られてくるので、受信から1時間以内に認証番号の入力をすれば、Apple Payの登録が完了します。

最初から最後まで一気に作業すれば5分程度で設定できるでしょう。迷う箇所は一つもありません。

Apple Payが使える場所

Apple Payが使える場所はかなり多いです。

QUICPay加盟店、Apple Pay決済対応のマークがあるお店全般で使えますが、具体例をあげるなら下記のチェーン店で利用可能です。

  • セブン-イレブン
  • ローソン
  • ファミリーマート
  • サークルK
  • サンクス
  • ミニストップ
  • ビックカメラ
  • ヨドバシカメラ
  • ユニクロ
  • マツモトキヨシ
  • マクドナルド
  • イオン
  • エネオス
  • エッソ
  • モービル
  • ゼネラル
  • 日本交通

コンビニ、家電量販店、大型スーパー、薬局、ファーストフード、ガソリンスタンド、タクシーが対応しており、どのお店やサービスも日常的に利用するところばかりです。

テレビや冷蔵庫といった家電を買うには上限2万円の縛りが厳しく、ポイント付与が無いので向いていませんが、その他のサービスならApple Payの一括決済で利用するのに非常に便利です。

もちろん上記のお店以外にも対応している店舗は多いです。

しかもApple PayをSuicaと連携すればSuica加盟店でも支払い可能となるので、更に使えるお店が増えます。

 

  • キオスク
  • ニューデイズ
  • デイリーヤマザキ
  • イトーヨーカドー
  • サミット
  • ドン・キホーテ
  • ららぽーと
  • ケンタッキーフライドチキン
  • Coco壱番屋
  • かっぱ寿司
  • ガスト
  • コメダ珈琲店
  • ドトール
  • タリーズコーヒー
  • バーミヤン
  • タイムズ駐車場
  • ヤマト運輸
  • 快活クラブ
  • カラオケ館
  • ANA
  • トヨタレンタカー
  • 紀伊国屋書店

他にも沢山のお店がありますが、ほぼ全ての駅ビル店舗や駅周辺にあるサービスが使えるようになります。

Apple PayをSuicaと連動させれば、日常生活で現金が不要になると言っても過言ではありません。

また、インターネット通販で決済する場合、Apple社のブラウザ、サファリはApple Payと連携しています。

設定のウォレットにクレジットカードと住所(商品の郵送先)を設定しておくと、サファリから購入する際に入力の手間が省けるのでおすすめです。

まとめ

個人のクレジットカードと比較すると、Apple Payが利用できる法人カードは限られています。

しかし、アップルペイの利用には時短効果やセキュリティ強化などのメリットがありますので、利用を検討する価値は高いでしょう。

サイフを取り出すことなくスマートに決済を行う姿は、最先端を行く経営者の姿を示すことにもなるはずです。

Apple Payに対応した法人カードをまだ持っていないのであれば、キャッシュレス化の波に乗り遅れる前に、1枚手元に用意しておくのがおすすめです。

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